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Utopia2
続いたのかはやや疑問。
|Utopia2
抱きすくめても、埋まらないどうしようもない不安は、容易に彼女に拾われた。まっすぐと目を見て、大丈夫ですよ、と小さく落ちる言葉。根拠の無い言葉でも十分で、堪らなく優しく響く。背中にあった手は、すっと上に伸びて髪を撫ぜられて、その心地よさに胸におちた。
「先輩、」
指は絶えず髪を梳いていて、声で胸が震える。汗ばんだ肌と頬がぴたりと引っ付いて、不思議と気持ち悪さよりも安堵が勝る。うっすらと目を開けると、シーツが波打っているところに丁寧に影が落とされているのが目の端に入った。彼女の言葉で光が揺らいでいるようにも、見えた。
「大切なものが、たくさんあるんですね。」
音楽と向き合っているばかり、昔と何も変わっていないと思っていたのに、失いたくないものは随分と多くなった。今、届いている心音も、絡めた指も。
「うん。」
声に出して認めれば、涙が出そうになる。オレンジの光が滲む。
どうかどうか、そればかりを繰り返して目を閉じた。
抱きすくめても、埋まらないどうしようもない不安は、容易に彼女に拾われた。まっすぐと目を見て、大丈夫ですよ、と小さく落ちる言葉。根拠の無い言葉でも十分で、堪らなく優しく響く。背中にあった手は、すっと上に伸びて髪を撫ぜられて、その心地よさに胸におちた。
「先輩、」
指は絶えず髪を梳いていて、声で胸が震える。汗ばんだ肌と頬がぴたりと引っ付いて、不思議と気持ち悪さよりも安堵が勝る。うっすらと目を開けると、シーツが波打っているところに丁寧に影が落とされているのが目の端に入った。彼女の言葉で光が揺らいでいるようにも、見えた。
「大切なものが、たくさんあるんですね。」
音楽と向き合っているばかり、昔と何も変わっていないと思っていたのに、失いたくないものは随分と多くなった。今、届いている心音も、絡めた指も。
「うん。」
声に出して認めれば、涙が出そうになる。オレンジの光が滲む。
どうかどうか、そればかりを繰り返して目を閉じた。
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