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世界のふたりと
オペラ編の頃。
次記事くらいで頂いてる拍手お返事を…
すみません…



|世界のふたりと


「あれ千秋、今日のだめは?」
「なぜオレに聞く?」
「いや、お前ら二人でワンセットだろ?」
「…」
「なんだよ、無視すんなよ。のだめがくっついてるだけだって言い張ってもな、ハタから見ればお前らそんなもんなんだよ!な!…あぁ、待てって千秋!親父が新しい麻婆メニュー出来たから食いに来いって!伝えといてくれよ!」
「…なぜオレに言う。」
「だって、どうせのだめに会うだろ?あー、なんなら二人で晩飯一緒に食いに来てくれてもいいから!…ぁあ、千秋待てって!何怒ってんだよ!」
橙色に染まる正門を抜けながら、友人のニヤニヤした顔を横目に不機嫌を極めた男の眉根はきつく狭まるばかりだった。



「あれ千秋、今日のだめは?」
「なんかハリセンのところに行くって。のだめ曰く恩返しコンサートって言ってたけど。」
「へぇ~。世界のNODAMEのプライヴェートコンサートなんて贅沢だよなー。羨ましいな!」
「…。」
「なに?どうかした??」
「いや、別に。」
「…ふぅん?」
「…なんだよ。」
「千秋、今『そんな世界のNODAMEを独り占めしちゃってる』って、『俺は毎日プライヴェートコンサート』『俺だけの特権』なんて思っちゃったんだろ!」
「…!」
彼の額に汗が浮かんだのは真夏の太陽のせいなどではなく。いつだって同じ顔でいやらしく笑う友人の顔を数年前と同じように振り切って、丈が短くなるばかりの貴重な色濃い校舎の影を足早に目指した。昔と変わらない揶揄や反応、ところが足を止めて彼はくるりと振り返る。

「峰、お前も世界のNODAMEが伴奏した貴重な一人だろ。」

それだけ言い放って、すぐに踵を返して校舎へと入っていく彼の頬は照れたように少し赤かったのと、またどこか誇らしげでもあった。
蝉の声と照りつける太陽と、うだる暑さの中で一瞬にしてあの頃の冬の温度や春の色を添えたキャンパスの記憶が巡る。クリスマスから年を越したセッション、そして彼女から彼へとバトンタッチされた試験の伴奏。

「世界のNODAMEと千秋が伴奏なんて、確かに俺だけの特権だな!」

太陽に張り合うように声高らかに彼の背中へ投げかける、満面の笑みを湛えた友人の顔に彼も仏頂面を続ける理由はなくなった。


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こちらは、の/だ/め/カン/ター/ビレを扱う二次創作のブログです。もちろん原作、出版社等いっさい関係ありません。

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