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ネヴァーランドの二人
拍手いただいてます!ありがとうございます!
お返事遅くなっててすみませんー
私のくせにすみませんー


|ウェンディの徒労

少し乱暴に思えるほどの力で掴まれた腕と背骨が軋んで粉々になってしまうんじゃないかというほどの力で抱きしめられた。それから噛みつくようなキスをしたかと思うと、次の瞬間にはまるで中学生が初めて女の子を前にしたような強張った唇に触れられたりする。
先輩は勉強もできるし、料理も上手だし音楽だって素敵だし、それはそれはかっこよくてたまらない。とてもよくできた人だけど、時たますごく不器用。
「どうかしたんですか?」
「別に。」
私の家事全般、生活能力の欠如を普段あれだけのたまうくせに、それ以上にこんな時の先輩は行き場がなく、二十年くらいは簡単にタイムスリップしてしまうみたいだ。まるで少年が抱擁の中で少しふてった哀しい顔をしている。だから私は笑う。

「先輩、」
「うん?」
「のだめ、お腹すきました。」
「知るか。」
時計の針はお昼を食べてからくるりと1周しかしていないからか、こんな小さな冗談にもぶっきらぼうな返答でしか返してくれない先輩に、今度は私が少し口をとがらせた。
「だからぁ、一緒に市場にでも行ってみましょうよう。散歩がてら。ね、今日はのだめが腕によりをかけてごはん作りますから!」
「殺す気か。落ち込んでる時に極め付けだな。」
「落ち込んでるんですか?」
「…別に。」
バツが悪そうな子供の顔を一瞬作ったくせに、取り繕うように大人の仮面をすぐさまもう一度被り直した。
「元気があってもなくても、やっぱりごはんですよ!一口食べたらもう三日は寝なくて大丈夫な『復刻のだめ特製こてまろカレー!今ならニンニク大増量中!』なんてどうですか?」
「三日寝込む、の間違いだろ。大体オレが作る飯のほうが美味いのは明らかだろ。」
先輩と視線がきちんと通う、どうやら外に誘い出すのは成功したみたいだ。

「ほら、行くぞ。」
ソファから立ち上がった先輩は、もうすっかり二十六歳でキッチンへと向かっている。どうやら私のカレーもおにぎりも今日は出番がなさそうなのは、なんだか少し張り合いがない。冷蔵庫の中身を確認している先輩の背中に尖らせた唇で声をかけた。

「先輩?」
「うん?」
「じゃぁ、食後はのだめに任せてくださいね?とっておきの夜ののだめでおもてなしでもして先輩を元気づけますから!」
先輩はにわかに赤くなって、冷蔵庫の扉が痛みそうなほどの音と「バカ」というやや大きいムキになった声色が部屋に響いた。


私は至極大真面目なのに。まったく千秋少年はなんて難しいものだと思う。


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こちらは、の/だ/め/カン/ター/ビレを扱う二次創作のブログです。もちろん原作、出版社等いっさい関係ありません。

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