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Rain Drop
今日は雨で寒かった…。
電車も来なくて寒かった…。

|Rain Drop

目が覚めて一番に、窓を濡らす音が耳に入る。
次に、先輩の寝息が聞こえてきて、あぁ、珍しいな。と思う。
そんなに早い時間に目が覚めた訳ではないけれど
先輩は未だ夢の中で、自分が体を起こしてスプリングを軋ませても
まだ起きる気配はない。疲れてたのかな?とぼんやりと思う。

窓枠の中は無彩色の雨だれ。
ベッドで膝を抱えて、外を伺いながら、
右手はシーツの上で、トン、トン、と鍵盤を思う。

どれぐらいか、先輩の左半身が動いたと思ったら。左手を、左手に捕まえられた。
そのままグイ、と引っ張られ。
起こしていた体は、またベッドの中に引き戻され
先輩の右肩の付け根に頭を乗っけて抱えられる。

眠る前も、起きたすぐ後も、定位置であるように。
しっくりとおさまるように出来ている気がする。

「雨?」

目をこすりながら、頭越しに窓の向こうを見やる。

「みたいです。」
そっか。先輩は額に唇を寄せて言った。


「何弾いてたの?」
「あ、起こしちゃいました?」

先輩は、目をつむったまま。だけど右手はずっと髪を梳いてくれているし
足下も、絡めるように体を寄せてくれるので、きっともう十分目が覚めている。

「先輩、疲れてるみたいだから。
 起こさないようにピアノ弾かなかったんですけど。」
「別に、いいのに。」

「お前のピアノで目が覚めるなんて、贅沢だよ。」

まだ目は瞑ったまま、絶えず撫ぜられている頭。
体温が、一気にあがる気がする。堪らなくなって、先輩の頬に唇を寄せる。
先輩の顔を見れば、口元の端が少しあがっていたので。
今度は唇を柔らかく合わせて。

「キスで起こそうかなぁ、って。」

何て、思いついたばかりに言ってみたら。
先輩は、目を開いて。もう眠気はとうに飛んだ顔で、いつものように笑う。


「それも、贅沢だな。」

先輩が近づいて、目を丁寧に閉じる。

キスの雨がふる。

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こちらは、の/だ/め/カン/ター/ビレを扱う二次創作のブログです。もちろん原作、出版社等いっさい関係ありません。

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