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日向の頃
も一個春。
|日向の頃
「さぁ、どうぞ!」
意気揚々と得意げな顔に鼻息は冬の白む息ほどに輪郭を描いてみえる様だった。
「…なにが。」
きちんと膝を合わせて正座した太ももの上で両手を広げる彼女を胡乱な目つきでひと睨み。意を介さない彼の様子に唇を尖らせて「もう、」と小さく始めにつけた。
「何って、膝枕ですよぅ。男の人の夢じゃないんですかー?ほら、先輩!ここはパリで土足社会ですから気軽にゴロン、は無理ですけど、わざわざベッドでスタンバイですよ。耳かきもありますよー?むきゃー!新婚さんみたーい!」
ほら!ともう一度付け加えて、彼の表情なんて確認することもなくウットリとまくし立てる。それも彼女の常だと、彼の耳はスルスルと右から左へ流すことも容易い。もっぱら気になっているのは彼女の右手の耳かきだ。
「絶対イヤ。」
眉間にきつくしわを寄せて、最大級の訝しむ視線を投げつけて言ってやれば、彼女は想定外だったらしく「ぎゃぼん!」とスプリングと共に跳ねた。
「なんでですかー!先輩、おっぱい星人だから太ももに大して興味はないかもしれませんけど、のだめの太ももだっておっぱいみたくフワフワですよー。」
もう一度の、ほら。表情は至って得意げで、どこか穏やかで母性すら見えるところが憎々しい。だって彼はもうその太ももに頬を添わせてもよいかもとすら思い始めているけれど、あいにく彼にとって素直というのは苦手分野だったので、眉間の皺は和らぐことはなく気に食わなさそうな色だけが残った。
「勝手におっぱい星人とか言うな。」
彼女は所在ない膝の上の陽だまりをもてあまして、つまらなさそうに唇を尖らせて足を崩した。膝上のワンピース丈が数センチ上がって白い皮膚がさっきよりも大きく覗いている。頬が赤らむのと喉仏を動かす程に唾を大きく飲んだのを彼は悔しいとばかりに自覚した。
ベッドが軋んだのは彼が腰をおろしたからで、そのまま背中から倒れこんで頭が彼女の崩れた膝の上に沈んだ時は、彼女の腰がスプリングと同時にバウンドするほど勢いよかった。
彼は目を閉じたままだったので、少し驚いて目を丸くした彼女の顔はわからなかった。それからすぐにやわらかく表情を崩して微笑んだことも。
心地よく髪を撫ぜられる手の合間に瞼をゆっくりとあけると、窓から差し込んだ光の筋の中でチリが微かに踊っていて、目を細めた。
「ね?先輩。フワフワでしょ?耳掃除しましょうか?」
優しく笑っていたところを「殺す気か」と彼に一蹴されて彼女はまた不服そうに唇を尖らせた。それでも、すぐにまたたおやかな表情に変わったのは彼が気持ちよさそうに目を閉じて大きく息を吸い込んだからで、右手の耳かきを無造作に投げ出す。
彼の頬に彼女の髪の毛があたって目を開けたのと同じころ、彼女の唇がゆっくりと瞼に落とされて「キスができない」と笑った顔が目に映った。
「さぁ、どうぞ!」
意気揚々と得意げな顔に鼻息は冬の白む息ほどに輪郭を描いてみえる様だった。
「…なにが。」
きちんと膝を合わせて正座した太ももの上で両手を広げる彼女を胡乱な目つきでひと睨み。意を介さない彼の様子に唇を尖らせて「もう、」と小さく始めにつけた。
「何って、膝枕ですよぅ。男の人の夢じゃないんですかー?ほら、先輩!ここはパリで土足社会ですから気軽にゴロン、は無理ですけど、わざわざベッドでスタンバイですよ。耳かきもありますよー?むきゃー!新婚さんみたーい!」
ほら!ともう一度付け加えて、彼の表情なんて確認することもなくウットリとまくし立てる。それも彼女の常だと、彼の耳はスルスルと右から左へ流すことも容易い。もっぱら気になっているのは彼女の右手の耳かきだ。
「絶対イヤ。」
眉間にきつくしわを寄せて、最大級の訝しむ視線を投げつけて言ってやれば、彼女は想定外だったらしく「ぎゃぼん!」とスプリングと共に跳ねた。
「なんでですかー!先輩、おっぱい星人だから太ももに大して興味はないかもしれませんけど、のだめの太ももだっておっぱいみたくフワフワですよー。」
もう一度の、ほら。表情は至って得意げで、どこか穏やかで母性すら見えるところが憎々しい。だって彼はもうその太ももに頬を添わせてもよいかもとすら思い始めているけれど、あいにく彼にとって素直というのは苦手分野だったので、眉間の皺は和らぐことはなく気に食わなさそうな色だけが残った。
「勝手におっぱい星人とか言うな。」
彼女は所在ない膝の上の陽だまりをもてあまして、つまらなさそうに唇を尖らせて足を崩した。膝上のワンピース丈が数センチ上がって白い皮膚がさっきよりも大きく覗いている。頬が赤らむのと喉仏を動かす程に唾を大きく飲んだのを彼は悔しいとばかりに自覚した。
ベッドが軋んだのは彼が腰をおろしたからで、そのまま背中から倒れこんで頭が彼女の崩れた膝の上に沈んだ時は、彼女の腰がスプリングと同時にバウンドするほど勢いよかった。
彼は目を閉じたままだったので、少し驚いて目を丸くした彼女の顔はわからなかった。それからすぐにやわらかく表情を崩して微笑んだことも。
心地よく髪を撫ぜられる手の合間に瞼をゆっくりとあけると、窓から差し込んだ光の筋の中でチリが微かに踊っていて、目を細めた。
「ね?先輩。フワフワでしょ?耳掃除しましょうか?」
優しく笑っていたところを「殺す気か」と彼に一蹴されて彼女はまた不服そうに唇を尖らせた。それでも、すぐにまたたおやかな表情に変わったのは彼が気持ちよさそうに目を閉じて大きく息を吸い込んだからで、右手の耳かきを無造作に投げ出す。
彼の頬に彼女の髪の毛があたって目を開けたのと同じころ、彼女の唇がゆっくりと瞼に落とされて「キスができない」と笑った顔が目に映った。
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