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少しだけ
お休みって、何でこんなに早い…。
がんばって社会復帰します。

最近いつもこんな話でいかん…。
甘やかせすぎ千秋は無いなー、と思いながらも…。つい。
もっと可愛らしくて 幸せなの書こう。書きます。多分。

|少しだけ

何となく、寝返りを打つ時に感じたいつもと違う違和感からか、ぼんやりと目が開く。
時計を見れば深夜三時。カーテンの隙間から見える外もいつもと変わらない夜の色。
冴えていく頭で、何でこんな時間に目が覚めたのかを考える。
ブランケットはきちんと体にかかっている。
そのブランケットの半分に彼女が収まっている。規則正しい寝息。
横向きに、やや体を折込む様にして顔の半分までブランケットに埋めている。

「来てたのか…」

そっとベッドを抜け出して、水を飲みにキッチンへ。
ソファには、彼女の上着とレッスンバッグが無造作にある。
いきなりこちらに来ることも珍しくないけれど、自分が寝た後だから
随分と遅い時間に来たということだ。少し心配に思いながらベッドへと戻る。

静かに体を滑らせたつもりだったが、ブランケットを捲って入って来た空気に気がつき、
のだめが、ん、と小さな声を漏らして目を開けた。

「ごめん。起こした?」

枕に預けた頭は動かさず、両腕を伸ばして、小さくせんぱい、と言った。
その腕は背中へ。抱えるように、抱えられるようにして横になる。

寝ぼけているのか、何度か、先輩、と口にしていたが、
額に唇を寄せて頭をなでてやれば、次第に声も途切れ途切れに。
自分ももう一度、ゆっくりと意識を手放した。


ピアノの音。カーテンの向こうは明るい白い朝。
起きだして、リビングをのぞけば、のだめは大人しくピアノの前。


「お前は、いつも。勝手だなぁ。」

人のベッドに、潜り込んだり、抜け出したり。そう付け加えれば
のだめは、こちらに気づき、へへ。と困った顔で笑う。

「少しだけ、少しだけ寂しくなったんです。」

ピアノに向き直り、ポツリとこぼすのだめ。

「それと、先輩にピアノ、聞いてもらいたかったんです。朝一番に。
 それで、先輩の作ったご飯、食べたくなったんです。 
 それから、先輩と。一緒にいたいなぁ。と思って。」

鍵盤に指を乗せたまま、音を出さずにのだめは言う。

「少しだけ?」
「少しだけですよ。」

まだ、ピアノの方を向いたまま。唇を尖らせて、困った顔。
後ろから頭をわしわしと撫ぜる。奇声と共にこちらを見上げるのだめ
泣きそうな顔を見ると、キスしたくなるのは、どうなんだろう?
いつもそんなことを頭に浮かべながらも、体の方が早くに動く。

「…。」
「メシ、作ってやるから。ピアノ弾いてろ。」


のだめは、小さな安堵の中でまだ少し困った風に笑う。

少しだけ、寂しかったという彼女に。
いつもより、メニューは一品多く。キスはいつもより長く。
甘やかせすぎか?と自問しながらも、仕方の無いと、またいつもの答えに行き着いて。

ピアノもいつもより、一言多めに言ってやろう、と。
意地悪い考えに、笑みをこぼして卵を溶きほぐす。

部屋には、珈琲をたてる匂いと、ピアノの音。

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こちらは、の/だ/め/カン/ター/ビレを扱う二次創作のブログです。もちろん原作、出版社等いっさい関係ありません。

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