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空の果てまで
幸せな話を書こうと思っていたのに。
悲しくなった…すみません。
悲しくなった…すみません。
|空の果てまで
「ミルヒ、のだめね。お母さんになります。ミルヒにとって、初孫ですね!」
隣の男は相変わらず仏頂面で、小言を呟きながら反論しているが、片眉は上がって仕方なさそうに微笑んでいる。こんな顔を見せられたら、からかいたくて仕方ないのだけれど、なんだかすっかり青臭さの抜けた顔をしているので最近はからかい甲斐もなくてつまらないところだ。彼の隣りの少女はいつまでも変わらず少女のままだと思っていたのに、母になる報告を受けるとは、長いこと生きていると思いがけない幸せがたくさんやってくる。
日本で出会った子供らは、長生きも悪くないと。心からそう思わせてくれた。同時に、らしくもない未練がましくもう少しもう少し、なんてことまで思わせて。まさか自分がそんな風に思うなんて、と少し自嘲気味に笑えてしまう。
「また来ます。」
社交辞令の言葉なのに神妙なトーンで憂いを含んだ言い方する、全く大人な言い方は面白くない。それでも、部屋を出ていく彼女の腰にまわされた腕に幸せを見たので部屋にひとかけらの優しさが残った。
「ヴィエラをこんなに羨ましく思ったことはないよ。」
「これからのあの子たちを、彼はずっと見てやれる。」
白い壁に背を預けたままエリーゼは、詰まらなさそうな顔をして聞いていた。
「ミルヒ、のだめね。お母さんになります。ミルヒにとって、初孫ですね!」
隣の男は相変わらず仏頂面で、小言を呟きながら反論しているが、片眉は上がって仕方なさそうに微笑んでいる。こんな顔を見せられたら、からかいたくて仕方ないのだけれど、なんだかすっかり青臭さの抜けた顔をしているので最近はからかい甲斐もなくてつまらないところだ。彼の隣りの少女はいつまでも変わらず少女のままだと思っていたのに、母になる報告を受けるとは、長いこと生きていると思いがけない幸せがたくさんやってくる。
日本で出会った子供らは、長生きも悪くないと。心からそう思わせてくれた。同時に、らしくもない未練がましくもう少しもう少し、なんてことまで思わせて。まさか自分がそんな風に思うなんて、と少し自嘲気味に笑えてしまう。
「また来ます。」
社交辞令の言葉なのに神妙なトーンで憂いを含んだ言い方する、全く大人な言い方は面白くない。それでも、部屋を出ていく彼女の腰にまわされた腕に幸せを見たので部屋にひとかけらの優しさが残った。
「ヴィエラをこんなに羨ましく思ったことはないよ。」
「これからのあの子たちを、彼はずっと見てやれる。」
白い壁に背を預けたままエリーゼは、詰まらなさそうな顔をして聞いていた。
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