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Where is my ruby?
25巻の最後からの。裏軒にて。
妄想補完的な。

|Where is my ruby?

「いらっしゃい」

親父の声に振り向けば、店の入り口には、大学の頃から変わることの無い見慣れた二人の姿があった。終始笑顔の女とたいてい仏頂面の男だ。まぁ、のだめの締まりのない顔はいつものことだが、今日は特に頬が緩んでいるように思う。さて、と一瞬怪訝に思って。すぐさま理解。彼女の顔の前にかざされた左手。全ての光を受けてキラキラと輝く石がそこにあった。あ、と思ったと同時、今度は彼を見やれば。なるほど、いつもの仏頂面というわけではない。恥ずかしそうに困った様に耳まで赤い。
「お前な、人に会う度にそうやって見せんのヤメロ。」
足早にテーブルに着き、肩から外した鞄をやや大袈裟に椅子に投げる。
「おぉー。千秋もついに肚括ったか!で?プロポーズの言葉は?」
向かいの椅子に座ったのだめと、千秋を交互に覗き込みながら矢継ぎ早に責め立てる。勿論こいつが容易く口を開くなんて思っていない。ならば、とのだめの方を見れば。あぁ、のだめも依然蕩けた表情のままで、オレの質問なんて頭に入ってはいないだろう。全く!こいつらは変わらず、何て幸せそうなことだろう!

「のだめー。良かったな、夢が叶って!おめでとう!」
ニコリと笑ったまま、「夢?」首を倒して疑問符を浮かべている。少し間を置いて「あぁ!そうでした!」やっと思い出したかの様に。
「のだめ、千秋先輩のお嫁さんになるのが夢でした!」
「…。忘れてたのかよ。」
頬杖をついて、呆れてため息と共にそう言ってやる。それからのだめは言葉を続けて。
「だってぇ。幼稚園の先生になる夢は叶いませんでしたけど、コンチェルトとか、オケに入ることとか。夢は他にもできましたし。そっちに一生懸命向ってたら、つい。それに先輩と一緒にいたら、夢、忘れちゃうくらいの幸せもいっぱい貰ったりしてましたから。」
聞いてるこっちがニヤけてしまうくらいなのだから、当の本人はさぞかしだろう、千秋を見れば案の定。顔も上げられない状態。あ、真っ赤。と思ったのは、反論しようと顔を上げた時だ。
「お前ウソつくなよ、オレにプロポーズさせようと色々画策してたじゃねぇか!」
「それはそれですー、もう。全て結果オーライですよ。真一君。」
大学の頃と変わらず、結局のだめに振り回されてばかりの千秋。夫婦漫才に吹き出してしまう。
「まぁまぁ、のだめの言う通り結果オーライなんだろ。オレは嬉しいぞ!やっと素直になったみたいで、なぁ、真一君?」
のだめのトーンを真似て、真一君なんて呼んでやれば。いつもの怒声。「ふざけんな!」あぁ、懐かしいものだ、とのだめとケラケラと笑いあって。さて、千秋の機嫌をどう直すかな、と考えていると「いらっしゃい!」再び親父の声。入り口を見れば黒木君、と後ろには金髪が揺れている。ひとまずこの場が仕切り直しになることに、ようやく千秋も仏頂面をしまい込んだ。



勿論、ターニャにも黒木君にも、さっきと同じ様にのだめは指輪を披露。それを微笑ましく見ながら千秋を小突けば、「何だよ、」
「のだめが嬉しそうで、良かったな。」
小さく耳打ちしてやれば。オレにしか聞こえない声で「まぁな。」と、千秋が少し笑ったのでオレもつられて笑ってしまう。

それから、黒木君の愛の持論に皆で赤面したり。全く全く!何て幸せなことだろう!そして今日に限って、何でオレの真っ赤なルビーは不在なんだよ!

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