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tiny tiny
未来の話。
|tiny tiny
「小さいな…」
先輩が、差し出した左手の人差し指を、
手のひら全部でぎゅっと握られてもまだ足りていない。
「生まれたばっかりですからねぇ。」
「小さいなぁ…」
「先輩?」
「あ、目ぇ開けた。」
覗き込むと、黒目いっぱいの目をうっすらと開けている。
「うーん、でも、まだ見えてはいないと思いますよ。」
「ふぅん。」
それでも、先輩はじっと見つめたまま、時折頬を親指の腹で撫でた。
「音は、聞こえてると思いますよ。
ほら、お腹の中でさえ聞こえてるって言うじゃないですか。」
先輩?小さく付け加えて訊ねると、珍しく先輩は自分の頭を肩に預けた。
「うん。」
病室のドアを少しあけて、征子さんが、車が来たと言った。
「先輩、行きましょ。」
「うん。」
返事はするものの、目線を動かさず、体を動かす気配もなく。
もう閉じてしまった目蓋、起こさないよう大事に大事に先輩は抱えたまま言う。
「のだめ。」
「はい?」
「帰ったら。一番に、ピアノ弾いて。」
肩に預けられた先輩の頭、抱えられた小さな小さな宝物。
知らない内に、目が潤んできてしまうけど。
きっと先輩も、そうでしょう?
「わかりました。」
へへ、と小さく笑って。先輩の黒髪にキスをした。
「小さいな…」
先輩が、差し出した左手の人差し指を、
手のひら全部でぎゅっと握られてもまだ足りていない。
「生まれたばっかりですからねぇ。」
「小さいなぁ…」
「先輩?」
「あ、目ぇ開けた。」
覗き込むと、黒目いっぱいの目をうっすらと開けている。
「うーん、でも、まだ見えてはいないと思いますよ。」
「ふぅん。」
それでも、先輩はじっと見つめたまま、時折頬を親指の腹で撫でた。
「音は、聞こえてると思いますよ。
ほら、お腹の中でさえ聞こえてるって言うじゃないですか。」
先輩?小さく付け加えて訊ねると、珍しく先輩は自分の頭を肩に預けた。
「うん。」
病室のドアを少しあけて、征子さんが、車が来たと言った。
「先輩、行きましょ。」
「うん。」
返事はするものの、目線を動かさず、体を動かす気配もなく。
もう閉じてしまった目蓋、起こさないよう大事に大事に先輩は抱えたまま言う。
「のだめ。」
「はい?」
「帰ったら。一番に、ピアノ弾いて。」
肩に預けられた先輩の頭、抱えられた小さな小さな宝物。
知らない内に、目が潤んできてしまうけど。
きっと先輩も、そうでしょう?
「わかりました。」
へへ、と小さく笑って。先輩の黒髪にキスをした。
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