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Call my NAME!
短いのひとまとめ。
|Call my NAME!
1
「しんいちくん、しんいちくん。」
「なに?めぐみ?」
ソファで背中合わせ、お互いに楽譜。彼の返答に彼女は思わず楽譜を閉じて肩を動かして顔を見た。
「…なんだよ。」
「…いえ、のだめは一体誰に話しかけたのかと。」
たまにからかってやれば凍てついた表情で何とも可愛くない彼女だと思う。
「お前ね、…はぁ、もう一生呼ばない。」
「ぎゃぼん!」
彼の冷酷な決意に彼女は必死に抗議を続けた。そしてソファでは無益な口論がしばらく続いた。
2
名字が変わったって、私は先輩、と呼んでしまうし。先輩ものだめって呼ぶし。取り立てて変化を望む必要もなかったし。それは十分に耳に心地よいものだったから、本当に、先輩の声というだけで十二分すぎるほどだったのに。
「恵、」
耳朶に唇、私の名前は震えて緩やかにほどけていった。
「…」
「…なんだよ、呼んでるんだから返事しろよ。」
唇を離して、黒目に顔を映してそう言う先輩の顔は至極穏やかに意地悪だ。
「できる訳ないじゃないですか、」
赤い顔を隠せず俯いてきゅぅきゅう鳴くしかない私をまるで面白がるように、先輩は何度も名前で呼んだ。
3
「のだめ、」
今日も先輩は上機嫌に音楽史を語っている。
「のだめさん、」
ひと月前の約束、すっぽかしたこと。今更の謝罪。やっぱり気にしてたんですか?
「めぐみさん、」
ふぉぉ、こんな時は犬プレイでも、と差し出した手に先輩は素直に手を乗せた。
「恵。」
それからまじめな顔して真正面から目を見て言うのはいいんですけど。いいんですけどね。
「メグちゃん」
…。
「先輩、いつのまに一人でこんなにワイン空けてたんですか…」
4
「千秋先輩!」
「…」
「千秋せーんぱーい?」
「…」
「先輩?」
「…」
「真一君?」
「何?」
ここはパリだし、日本語で呼びかけているし、もちろん千秋先輩と呼ばれる人がほかにいる訳でもないのだけれど。まったくこの人はたまにどうしたって可愛く思えて仕方がない。
1
「しんいちくん、しんいちくん。」
「なに?めぐみ?」
ソファで背中合わせ、お互いに楽譜。彼の返答に彼女は思わず楽譜を閉じて肩を動かして顔を見た。
「…なんだよ。」
「…いえ、のだめは一体誰に話しかけたのかと。」
たまにからかってやれば凍てついた表情で何とも可愛くない彼女だと思う。
「お前ね、…はぁ、もう一生呼ばない。」
「ぎゃぼん!」
彼の冷酷な決意に彼女は必死に抗議を続けた。そしてソファでは無益な口論がしばらく続いた。
2
名字が変わったって、私は先輩、と呼んでしまうし。先輩ものだめって呼ぶし。取り立てて変化を望む必要もなかったし。それは十分に耳に心地よいものだったから、本当に、先輩の声というだけで十二分すぎるほどだったのに。
「恵、」
耳朶に唇、私の名前は震えて緩やかにほどけていった。
「…」
「…なんだよ、呼んでるんだから返事しろよ。」
唇を離して、黒目に顔を映してそう言う先輩の顔は至極穏やかに意地悪だ。
「できる訳ないじゃないですか、」
赤い顔を隠せず俯いてきゅぅきゅう鳴くしかない私をまるで面白がるように、先輩は何度も名前で呼んだ。
3
「のだめ、」
今日も先輩は上機嫌に音楽史を語っている。
「のだめさん、」
ひと月前の約束、すっぽかしたこと。今更の謝罪。やっぱり気にしてたんですか?
「めぐみさん、」
ふぉぉ、こんな時は犬プレイでも、と差し出した手に先輩は素直に手を乗せた。
「恵。」
それからまじめな顔して真正面から目を見て言うのはいいんですけど。いいんですけどね。
「メグちゃん」
…。
「先輩、いつのまに一人でこんなにワイン空けてたんですか…」
4
「千秋先輩!」
「…」
「千秋せーんぱーい?」
「…」
「先輩?」
「…」
「真一君?」
「何?」
ここはパリだし、日本語で呼びかけているし、もちろん千秋先輩と呼ばれる人がほかにいる訳でもないのだけれど。まったくこの人はたまにどうしたって可愛く思えて仕方がない。
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