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ミクロコスモ・ミクロコスモス 4
こればっかりで申し訳ないんですけど
…寒いですね!
まだ書いてました、体タイトルいろいろ。
パリ・パリ・大学。
…寒いですね!
まだ書いてました、体タイトルいろいろ。
パリ・パリ・大学。
|肺
「あーあ、先輩。肺、真っ黒になりますよ。」
「何だよ。」
ム、と見上げた彼は眉間にきつい皺、口元には無精髭。灰皿には吸い殻が溜まっている。およそ三日はその状態で、そろそろ彼女も構ってほしい頃合い。ソファに腰を掛けて、クッションを抱えて口を尖らせてアピールしている。
「身体に悪い、って言ってるんですよぅ。」
足下をわざと大袈裟にばたつかせて、振り下ろす脚のついでで投げ出された彼のかかとを小さく蹴った。
「ヤメろって言ってんの?」
「禁煙とまでは言わないですけどー。」
クッションを抱えたまま、つまらなさそうに目を閉じてずるりと背中を滑らせて姿勢を崩す。そんな彼女の様子を眺めていた彼は、「そうだなぁ、」ぼつりと呟いてから、鉛筆を置いた。
「子供が出来たら考えてやる。」
ぱちり、と目を開けた彼女は、じいと見つめられていたので一番に彼と目が合う。驚いた表情の彼女にどこかしたり顔の彼は、そのままゆっくりと笑いながらにじり寄った。
「…先輩? のだめはタバコと先輩の健康の話をしてただけですよ?」
二人の間はクッション一つ分だけで、もうお互いの目に目が映る距離でしかない。
「…構ってほしかったんじゃなかったの?」
その距離と彼の声色に十分からかいの色が含まれていることは分かる。
「そうだったんです、けど…」
おぼつかない返事の終わりにはクッションは退かされていて、彼の顔が近づいてくるのに条件反射に目をつむった。いつもとは少し違う肌の感触だと重なる唇の合間に思った。
|歯
「歯形なんてはじめてつけられた…」
「そうですか、キスマークならあるんでしょうね。そうでしょうね!」
「だからお前は何を怒ってるんだよ…」
|肩
目を覚まして、顔を上げて窓を見れば外はオレンジ色から紫へのグラデーション。鍵盤の上から体を起こそうとして、肩にかかった上着に気がつくのと同時。
「帰るぞ。」
壁際に腰掛けて、楽譜を読んでいた彼の声。
「先輩?待っててくれたんですか?」
「お前が、今日、鍋食いたいって言ったんだろ。ほら、さっさと帰るぞ。」
楽譜を鞄にしまいながら彼女の頭をぐしゃりと撫ぜた。
「大体お前が今日は寒いから鍋って言ったんだろ、だったらそんな肩出して寝てんじゃねぇよ。」
いつもの仏頂面だが、彼の頬が赤く見える。それは決して窓からのオレンジのせいだけではなくて。
「…上着返せよ。」
「ヤです!」
ぶっきらぼうな物言いの中の優しさをまるで離さないという様に、彼女はかけられた上着をぎゅっと羽織り直した。
「あーあ、先輩。肺、真っ黒になりますよ。」
「何だよ。」
ム、と見上げた彼は眉間にきつい皺、口元には無精髭。灰皿には吸い殻が溜まっている。およそ三日はその状態で、そろそろ彼女も構ってほしい頃合い。ソファに腰を掛けて、クッションを抱えて口を尖らせてアピールしている。
「身体に悪い、って言ってるんですよぅ。」
足下をわざと大袈裟にばたつかせて、振り下ろす脚のついでで投げ出された彼のかかとを小さく蹴った。
「ヤメろって言ってんの?」
「禁煙とまでは言わないですけどー。」
クッションを抱えたまま、つまらなさそうに目を閉じてずるりと背中を滑らせて姿勢を崩す。そんな彼女の様子を眺めていた彼は、「そうだなぁ、」ぼつりと呟いてから、鉛筆を置いた。
「子供が出来たら考えてやる。」
ぱちり、と目を開けた彼女は、じいと見つめられていたので一番に彼と目が合う。驚いた表情の彼女にどこかしたり顔の彼は、そのままゆっくりと笑いながらにじり寄った。
「…先輩? のだめはタバコと先輩の健康の話をしてただけですよ?」
二人の間はクッション一つ分だけで、もうお互いの目に目が映る距離でしかない。
「…構ってほしかったんじゃなかったの?」
その距離と彼の声色に十分からかいの色が含まれていることは分かる。
「そうだったんです、けど…」
おぼつかない返事の終わりにはクッションは退かされていて、彼の顔が近づいてくるのに条件反射に目をつむった。いつもとは少し違う肌の感触だと重なる唇の合間に思った。
|歯
「歯形なんてはじめてつけられた…」
「そうですか、キスマークならあるんでしょうね。そうでしょうね!」
「だからお前は何を怒ってるんだよ…」
|肩
目を覚まして、顔を上げて窓を見れば外はオレンジ色から紫へのグラデーション。鍵盤の上から体を起こそうとして、肩にかかった上着に気がつくのと同時。
「帰るぞ。」
壁際に腰掛けて、楽譜を読んでいた彼の声。
「先輩?待っててくれたんですか?」
「お前が、今日、鍋食いたいって言ったんだろ。ほら、さっさと帰るぞ。」
楽譜を鞄にしまいながら彼女の頭をぐしゃりと撫ぜた。
「大体お前が今日は寒いから鍋って言ったんだろ、だったらそんな肩出して寝てんじゃねぇよ。」
いつもの仏頂面だが、彼の頬が赤く見える。それは決して窓からのオレンジのせいだけではなくて。
「…上着返せよ。」
「ヤです!」
ぶっきらぼうな物言いの中の優しさをまるで離さないという様に、彼女はかけられた上着をぎゅっと羽織り直した。
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