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カプリス・キティ
テオとノエミが書きたかった。ホントホント。
|可愛い可愛い仔猫ちゃん!
公演に向けてオケの調子もいい、練習を終えて気持ちの良い疲労感。だんだんと厳しくなって来た夜の風に襟元を少し高めに寄せて家路につく。ワインをあけて、今日は丁寧に夕食を作ろう。中々機嫌は良いのだ。そう思って玄関のドアを開けたのだが、先客は部屋の中心で仁王立ち。彼女の特徴的な寝癖ではなく、毛が逆立って見えるような。まるで猫のように不機嫌を露に。
「ただいま。」
コートを脱ぎながら、うん、こいつは例えるなら猫だな。勝手で気まぐれだし。そう思って着替えをしていると後ろで彼女は仁王立ちのまま、返事もなし。昨日は「お帰りなさい」って、それは可愛い声で言ってたじゃないか。やっぱり猫だな、このコロコロ変わる態度。
エプロンをかけて、冷蔵庫を開けて。背中に彼女の声。さぁ、今日の言い分を聞こうじゃないか。
「今日、マルレの事務所で聞いたんですけど。
千秋先輩、ラブレター貰ってたらしいじゃないですか。」
うん?と一瞬天井を見て考えてから、
「お前、また。勝手に事務所行くんじゃねぇよ。」
問題はそこじゃありません!彼女はキィと、目を吊り上げて反論をする。また事務所でテオかノエミにでも余計なこと吹き込まれたな、と思っていたが、ラブレター?そのキィワードに心当たりはない。シンクを見つめて三秒、あぁ。と思い出して、咄嗟に吹き出してしまう。
「ラブレターね、貰った貰った。」
「むきー!何しれっと言ってんですか!
浮気ですよ!離婚ですよ!」
彼女のワンピースの裾から尻尾が覗いていれば、天井に向かってピンと立っているだろう。必死になる彼女を横切って、鞄の中の手帳を探る。栗毛の猫の頭を宥める様にわしわしと撫でてから、はいはい、と手帳に挟んであった封筒を取り出す。
「…カトリーヌちゃん?」
封筒の隅に書かれた幼い字を辿る。
「開けてみれば?」
カサカサと紙の擦れる音がして、さっきまでの騒がしさはどこへやら。きっと尻尾も床に大人しく下がっているだろう。
「楽譜?」
「今度教えてって。」
折り畳まれた楽譜のコピー。ラブレターの宛先は自分だと気づいたらしい。キッチンから様子を覗けば、困った様に少し笑って。
「浮気で離婚?」
「のだめにラブレターだとは思いませんでした。
今度は先輩がジェラシー?」
「バーカ。」
機嫌を直してすり寄って来た猫は、きっと尻尾も一緒に違いない。腰に腕を絡ませて、調子いい顔をして喉を鳴らす。「邪魔。」一応言ってみるものの聞く耳も持たず、勝手気侭なうちの猫は、どうやらメシの時間までも我慢出来ないらしい。
公演に向けてオケの調子もいい、練習を終えて気持ちの良い疲労感。だんだんと厳しくなって来た夜の風に襟元を少し高めに寄せて家路につく。ワインをあけて、今日は丁寧に夕食を作ろう。中々機嫌は良いのだ。そう思って玄関のドアを開けたのだが、先客は部屋の中心で仁王立ち。彼女の特徴的な寝癖ではなく、毛が逆立って見えるような。まるで猫のように不機嫌を露に。
「ただいま。」
コートを脱ぎながら、うん、こいつは例えるなら猫だな。勝手で気まぐれだし。そう思って着替えをしていると後ろで彼女は仁王立ちのまま、返事もなし。昨日は「お帰りなさい」って、それは可愛い声で言ってたじゃないか。やっぱり猫だな、このコロコロ変わる態度。
エプロンをかけて、冷蔵庫を開けて。背中に彼女の声。さぁ、今日の言い分を聞こうじゃないか。
「今日、マルレの事務所で聞いたんですけど。
千秋先輩、ラブレター貰ってたらしいじゃないですか。」
うん?と一瞬天井を見て考えてから、
「お前、また。勝手に事務所行くんじゃねぇよ。」
問題はそこじゃありません!彼女はキィと、目を吊り上げて反論をする。また事務所でテオかノエミにでも余計なこと吹き込まれたな、と思っていたが、ラブレター?そのキィワードに心当たりはない。シンクを見つめて三秒、あぁ。と思い出して、咄嗟に吹き出してしまう。
「ラブレターね、貰った貰った。」
「むきー!何しれっと言ってんですか!
浮気ですよ!離婚ですよ!」
彼女のワンピースの裾から尻尾が覗いていれば、天井に向かってピンと立っているだろう。必死になる彼女を横切って、鞄の中の手帳を探る。栗毛の猫の頭を宥める様にわしわしと撫でてから、はいはい、と手帳に挟んであった封筒を取り出す。
「…カトリーヌちゃん?」
封筒の隅に書かれた幼い字を辿る。
「開けてみれば?」
カサカサと紙の擦れる音がして、さっきまでの騒がしさはどこへやら。きっと尻尾も床に大人しく下がっているだろう。
「楽譜?」
「今度教えてって。」
折り畳まれた楽譜のコピー。ラブレターの宛先は自分だと気づいたらしい。キッチンから様子を覗けば、困った様に少し笑って。
「浮気で離婚?」
「のだめにラブレターだとは思いませんでした。
今度は先輩がジェラシー?」
「バーカ。」
機嫌を直してすり寄って来た猫は、きっと尻尾も一緒に違いない。腰に腕を絡ませて、調子いい顔をして喉を鳴らす。「邪魔。」一応言ってみるものの聞く耳も持たず、勝手気侭なうちの猫は、どうやらメシの時間までも我慢出来ないらしい。
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