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たやすい二人
のだめの方が素直に「ごめんなさい」って言えない子な気がします。
(イタズラして「ごめんなさい」は、まぁ容易に浮かぶのですが)

以下 短いのひとつ






|たやすい二人

普段、きちんと姿勢よくベッドに収まって眠る彼女にしては身体を窮屈そうに折り曲げてブランケットを繭のようにして包まっている、明らかにふて寝だった。原因が思い当たる彼は時計を見上げてからベッドに腰を下ろした。彼女が蛹化を始めて眠りについてから三時間がたっている。その間に彼は料理、テーブルにはプレートとバゲットと、全ての支度を終えていた。あとはオーブンが鳴るだけだ。
ギシリとスプリングが軋みベッドの半分が沈んで彼女の肩が少し揺れた。「のだめ、」ポツリと彼は目を落として自身のルームシューズに向かって吐いた。すると彼の背中の向こうで彼女が小さくくぐもった声を漏らす。二度目は半身を捩り右手でようやく見えている彼女の後頭部の髪の毛を梳きながら名前を呼んだので、彼女も瞬きを繰り返しながら目を開けた。

「そろそろ起きれば?メシも出来るし。」

この上なく優しい声だったけれど、のっそりと身体を起こした彼女の顔は仏頂面のままだった。

「呪文料理?」
「うん、」
「デザートは?」
「うん、買ってあるから。」
「悪いと思ってます?」
「うん、ごめん。」

あっさりと責められ潔く謝罪を述べる、彼の右手は彼女の右手を捕まえている。まだ少し眠たげな彼女の目に映る彼は、申し訳ないどころか穏やかに笑っているので彼女の心も凪いでしまった。伺う様に一回、少し長めに二回。確かめあって三回。そこでキッチンからオーブンが鳴って、彼女が数えていたキスの回数は分からなくなってしまった。


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こちらは、の/だ/め/カン/ター/ビレを扱う二次創作のブログです。もちろん原作、出版社等いっさい関係ありません。

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