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犬も食わない
千秋とターニャのセットは割と好きです。
|犬も食わない
携帯電話がチカチカと光り、着信を告げる。画面を見て、不機嫌な顔と声で応答。
「アロー?」
「ちょっとチアキ!さっさとのだめ迎えに来てくれない?」
「何で。」
「何でじゃないわよ!夫婦喧嘩に巻き込まないでよね。」
「夫婦じゃない。」
「どっちだっていいわよ。」
一方的に電話は切られ、不通音だけが耳に残る。不機嫌な顔はより強く、携帯電話を持ったまま机に広げた楽譜を見て、眉根の皺を一層きつく。諦めのため息が次いで出る頃には玄関のドアを開けていた。
彼女はというと、グランドピアノの下で膝を抱えて座って顔を埋めている。
「帰るぞ。」
「ヤです。」
「あ、そう。」
「ちょっと!連れて帰ってってば!」
部屋の主はピアノも占拠され困惑、さらに随分とあっさりとした彼の態度に慌てて返す。
「いやー、本人が帰りたくないって言うなら仕方ないだろ。大体、こいつが一人で不貞腐れてるだけだし?オレは何にも怒ってないのになぁ。部屋が汚いのはいつものことだし?まぁ、今日は特にキッチンがすごいことになってたのも?楽譜にコーヒーがこぼれてたのも?オレは何にも怒ってないのになぁ。」
ニコリ、冷ややかな笑みを浮かべて淡々と続ける彼に、同情の目と。ピアノの下には呆れかえったため息を一つ彼女は送る。
「と、とりあえず…、のだめ!さっさと謝って一緒に帰りなさいよ!」
「…。」
ぽつり、ピアノの下から聞こえる声に首を傾げる二人。そのまま二人ともしゃがみ込んで顔を上げた彼女を見れば、いつもの口を尖らせて困ったような表情。目にはうっすら涙。
「先輩、最近疲れてるみたいだからご飯、作ろうと思ったんです。コーヒーも。机の上に置いておこうとしたらつまずいちゃって…」
「部屋、汚いからだろ。」
彼の横やりに、彼女は間髪入れずに彼の背中を叩いて牽制。
「チアキも分かってるわよ。のだめの気持ち。」
優しい眼差しを持って掛けられた声に堪えきれず、ピアノの下から飛び出す様子を見せると、すぐさま彼女はこっち、と慌てて彼の腕を引っ張ってポジションを整える。ぐらり、引っ張られて体勢を崩した矢先、両手を床について飛びついて来た彼女を受け止めて。ようやく、彼女が彼の胸の中におさまった姿を見て落ち着いた様に息をついた。
「迷惑かけたな。」
「…すみませんでした。」
「お詫びに、晩飯作ろうか?」
相変わらずムッとした態度のままの彼の横で、グシャグシャと髪を撫ぜ頭を下げられて申し訳無さそうな彼女。いつも振り回されてばかりだけれど、まったく憎めない、と仕方なく笑って。いいのよ。とドアの前で別れる。
「本当の仲直りは、コレからでしょ〜? 邪魔しちゃ悪いしね。」
結局の夫婦喧嘩にあてられて、損な役回りばかり、と最後に一つくらい揶揄を。見送りは少し意地悪な笑顔で。勿論、彼の顔が瞬時に赤くなったのを確認してからドアを閉めた。
携帯電話がチカチカと光り、着信を告げる。画面を見て、不機嫌な顔と声で応答。
「アロー?」
「ちょっとチアキ!さっさとのだめ迎えに来てくれない?」
「何で。」
「何でじゃないわよ!夫婦喧嘩に巻き込まないでよね。」
「夫婦じゃない。」
「どっちだっていいわよ。」
一方的に電話は切られ、不通音だけが耳に残る。不機嫌な顔はより強く、携帯電話を持ったまま机に広げた楽譜を見て、眉根の皺を一層きつく。諦めのため息が次いで出る頃には玄関のドアを開けていた。
彼女はというと、グランドピアノの下で膝を抱えて座って顔を埋めている。
「帰るぞ。」
「ヤです。」
「あ、そう。」
「ちょっと!連れて帰ってってば!」
部屋の主はピアノも占拠され困惑、さらに随分とあっさりとした彼の態度に慌てて返す。
「いやー、本人が帰りたくないって言うなら仕方ないだろ。大体、こいつが一人で不貞腐れてるだけだし?オレは何にも怒ってないのになぁ。部屋が汚いのはいつものことだし?まぁ、今日は特にキッチンがすごいことになってたのも?楽譜にコーヒーがこぼれてたのも?オレは何にも怒ってないのになぁ。」
ニコリ、冷ややかな笑みを浮かべて淡々と続ける彼に、同情の目と。ピアノの下には呆れかえったため息を一つ彼女は送る。
「と、とりあえず…、のだめ!さっさと謝って一緒に帰りなさいよ!」
「…。」
ぽつり、ピアノの下から聞こえる声に首を傾げる二人。そのまま二人ともしゃがみ込んで顔を上げた彼女を見れば、いつもの口を尖らせて困ったような表情。目にはうっすら涙。
「先輩、最近疲れてるみたいだからご飯、作ろうと思ったんです。コーヒーも。机の上に置いておこうとしたらつまずいちゃって…」
「部屋、汚いからだろ。」
彼の横やりに、彼女は間髪入れずに彼の背中を叩いて牽制。
「チアキも分かってるわよ。のだめの気持ち。」
優しい眼差しを持って掛けられた声に堪えきれず、ピアノの下から飛び出す様子を見せると、すぐさま彼女はこっち、と慌てて彼の腕を引っ張ってポジションを整える。ぐらり、引っ張られて体勢を崩した矢先、両手を床について飛びついて来た彼女を受け止めて。ようやく、彼女が彼の胸の中におさまった姿を見て落ち着いた様に息をついた。
「迷惑かけたな。」
「…すみませんでした。」
「お詫びに、晩飯作ろうか?」
相変わらずムッとした態度のままの彼の横で、グシャグシャと髪を撫ぜ頭を下げられて申し訳無さそうな彼女。いつも振り回されてばかりだけれど、まったく憎めない、と仕方なく笑って。いいのよ。とドアの前で別れる。
「本当の仲直りは、コレからでしょ〜? 邪魔しちゃ悪いしね。」
結局の夫婦喧嘩にあてられて、損な役回りばかり、と最後に一つくらい揶揄を。見送りは少し意地悪な笑顔で。勿論、彼の顔が瞬時に赤くなったのを確認してからドアを閉めた。
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